立ち直りの早い人がやっている 気持ちを切り替えるテクニック3つ
二択で考えるのをやめてみる
まず、物事を単純に二択にして考えていないかチェックしてみましょう。 落ち込んでいるときには、とかく「続けるか、辞めるか」、「進むか、退くか」というように、自らに二択を迫ってしまい、結局は心の袋小路に迷い込んでしまうことに。
こんな時、自分では二択しかないと思っても実際には他の選択肢が残されていることが多くあったりします。(後から考えてみてそう感じたことは有りませんか?(笑))
「自分で考えて結論を出す」という選択肢自体を「他人から見たらどうなのよ?」というような、第三者的な見方も含めればより選択の範囲が広がるはず。 『悩んでいる事柄を「別のもの」に置換えて、第三者に遠回しに聞いてみ』るのが、実は一番手っ取り早い方法だったりしますが...。
ずっと二択で考えているのではなくて、選択肢を増やしてまずはその状態から抜け出してみると、何かしらの進展があるかもしれませんよ。 ですから、まずはニ択から多肢選択への切り替えを試してみてはいかがでしょうか。
自分以外の要因に目を向ける
自己嫌悪に陥ったとき、出来事の原因をすべて自分で引き受けてしまって、そこから抜け出せないことがあります。(正義感の強い人、律儀な人に多いかも) そんなときは、心の中に自分だけの『言い訳』を作ってみるという方法が役に立つかもしれません。
確かに言い訳がましい人は、良いイメージで見られませんし、言い訳することを潔しとしない人もいるでしょう。 でもよく考えてみて下さい。 他にも原因があり得ると考えること、それが確かに原因だと断定すること、それが原因だと他者に話すこと、この三つは全く意味が違う事ですよね。
なので、自分の心の中だけで、出来事の原因が自分の性格や能力のなさ以外に無いかと、あれこれ探してみるのは決して悪いことではありませんよ。
また「性格は変えられない」と考える人がいるかもしれませんが、問題は必ずしも性格にあるとは限りません。 話し方のスタイルとか、ちょっとした行動にあるかもしれない、と考えることもできます。 (人間関係を良好にする言葉遣いの鉄則3箇条!、暇があったらのぞいてみて!)
心の向きを内から外へと切り替えれば、悩みの原因かもしれない事柄を探し出すことができるものです。 そして、少し離れたところから出来事や自分自身のことを考える余裕も生まれてきます。 その結果、少しはプラスの方向に切り替わることになるのでは?
無理に忘れようとしない
最後に、思い出すのも嫌だというようなことがあっても、それを無理に忘れようとすると逆効果になってしまうことがある、というお話です。 ある心理学者(Daniel M. Wegner)が、こんな実験を行いました。
片方のグループの人には「シロクマのことを考えないようにしてください」と指示し、もう一方のグループの人には何も指示しないでおくというもの。 すると前者のほうが後者に比べて、シロクマのことを頻繁に思い出してしまったのです。
これは、やろうと思ったことと逆の結果になったわけですから、「皮肉な過程」と呼ばれています。 「考えないようにする」という目標を達成するためには、何を考えないようにするべきかをチェック(思考)しなければなりません。
つまり、忘れたいことがシロクマかどうかを確認するために、シロクマのイメージを記憶の中にとどめておくことになります。 だから考えないようにすればするほど、忘れられなくなってしまうというわけです。
このシロクマを、あなたが忘れたいと思っている人や出来事に置きかえてみてください。 うまく気持ちの切り替えをしたいと望みながら、心のどこかで覚えておくための作業をしていませんか?
やはり封印したいほど嫌な出来事も、避けてはいけないのです。
最初はつらいかもしれませんが、自分なりに問題に向き合って考えてみることが大切といえます。 それを続けていれば、意図的に忘れよう、切り替えようとしなくても、いつの日か気にならなくなるはず。
決して忘れ去ることはできませんが、その記憶は少しずつではあるけれど、確実に心の隅のほうに追いやられていきます。 悩んでいた事を思い出したときに懐かしく感じられる、そんな日がきっと来ますよ。